丘に吹く風

時には地を這うように、時にはささやくように

日本最南端のユーフルヤー

yonkichi, · カテゴリー:

私のとなりの後輩が、明日から3泊4日で慶良間にカヤックに乗りに行くらしい。梅雨時に度胸がるというか、運良く天気に恵まれればよいねと送り出した。
慶良間といえば、ダイビングのメッカ。本島経由ではこの慶良間が一番ダイバーが目指すのではと言う程、メジャーなエリアではないかと思う。ただ、私はいったことはない。
本島周辺をベースに、離島まで足を伸ばす事はないのだが、映画の影響で粟国島はちょっと行ってみたかった。私はカナズチなので、ダイビングをしようとは思わない。せいぜい海岸でぼーっと海を見つめたり、リーフの落ち込みまで潮が引いた時に歩いて行く位だ。それはそれで美しい海を感じられて楽しい。
一番最初に本島を訪れた時は、日本縦断のスタート直後だった。とりあえず一周という事で、時計まわりで走ったのだが、辺戸岬手前でガス欠寸前になり、戻って商店の倉庫にひっそりとある手回しのガソリン給油機から入れて貰った。そして東海岸のあまりの何もなさに嬉しくなり、名護までをゆっくり楽しんだ。
その17年後、あらためてこの時の思い出をもって東海岸を走ったのだが、殆ど変っているように見えず、西海岸のようにどんどんリゾートホテルが建つ沖縄よりも、それらしくて妙に嬉しくなってしまった。
また今日は沖縄戦から60年の、慰霊の日でもある。沖縄は日本の中でも唯一激しい地上戦が行われた地であり、悲劇の土地だ。この美しい島で、何が起こったかを学べば学ぶ程、間違った歴史を繰り返してはならないという気持ちになる。60年という月日は跡形もなくその惨状を自然が覆い隠そうとしているが、人の心を覆い隠しはしない。
南への旅としては、沖縄本島を飛び越えて、宮古群島も越え、八重山諸島へ向かう事が多い。日本で有人の領土という事では、石垣島を中心とする最西端の与那国島、最南端の波照間島が有名なのだが、私はもうひとつ、日本最南端のユーフルヤー、銭湯に興味を抱いていた。
八重山は戦前、特に西表では大規模な炭鉱が存在し、北海道の炭鉱なみに多くの人が住み、夜中でもガス灯が灯る程賑わっていたと聞く。多くの炭鉱夫は犯罪人や半ば騙されてやってきた者が働いていたようだが、今も浦内川の上流に、宇多良という地があるが、このジャングルの中に炭鉱の跡があり、湯船のあとがまだ残っている。
八重山の民宿に泊まると風呂ではなくシャワーの所も多い。隆起珊瑚でできた島などでは真水が少ないせいもあるのだろう。竹富島では石垣から水をひいているらしい。風呂はきわめて貴重な施設なのだ。その中で、銭湯がつい4~5年前まで残っていた。
石垣島の新川のはずれにある、濱の湯がそれだった。多い時で石垣市を中心に12軒もあったユーフルヤーはどこも混んでいたそうだ。このユーフルヤーは東京と少しスタイルが違っていて、番台が外にある事や、入る時に頭を洗うかををきかれ、洗うと応えると桶が手渡される事、脱衣所と洗い場や湯船がある所の境がない事などに特徴があった。濱の湯は1959年に八重山電力会社が創立後、廃湯を利用して営業を行っていたようだ。96年、98年と利用したのだが、99年に訪れた時には残念ながら閉店してしまっていた。どうも話を聞くと、98年の私が訪れたあとに、ボイラーの故障から閉めてしまったらしい。非常に残念だ。
旅人も利用した貴重な銭湯。お湯を週に数回しか換えないとも聞く。本当の事か分からないが、確かにお湯は黒く、綺麗には見えない。沸かし方に理由があるのかもしれないが、とのかく湯に漬かれるのは米原に幕営していると嬉しいもので、わざわざ於茂登トンネルを抜け、町までバイクを飛ばす事も苦にならなかった。
ひとつひとつ、歴史のあるものが消えてしまうのは寂しい事だ。でもそれらは私の旅の軌跡の中に生きている。
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3 Responses to “日本最南端のユーフルヤー”

  1. ヲノ より:

    おー懐かしい。私ゃ最初は薬湯かと思いましたよ。
    休み明け(火曜日だっけ?)ならお湯が綺麗だとか、嘘かホントかわからん噂でしたねー。

  2. ヲノ より:

    おー懐かしい。私ゃ最初薬湯かと思いましたよ。
    休み明け(火曜日だっけ?)ならお湯が綺麗とか、嘘かホントかわからん噂でしたねー。

  3. よんきち より:

    をのっくさん、コメントありがとー。
    八重山はすっかりエキスパートですね。私もそう、最初これは薬湯なんだと思ってました。(^_^;よく好んで入っていたなぁと思います。
    私も綺麗な時はみたことありません。でも潰れてしまったのはちょっと悲しいですよね…

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