丘に吹く風

時には地を這うように、時にはささやくように

日本最南端の誘惑

yonkichi, · カテゴリー:

波照間島は有人の島としては日本の最南端に位置する。沖縄よりももっと西南で、琉球文化圏のもっとも端になる。東京からは直行便で約3時間10分、那覇を経由すれば、4時間弱飛行機に乗っている時間が必要になる。北海道は稚内もしくは紋別までは2時間弱な訳だから、いかに遠いかが分かる。フェリーで東京から向かえばそれこそ3日以上かかる所を、空路だととんでもなく近いと感じてしまう。
メジャーなコースといえるか分からないが、私はいつも那覇経由の空路で石垣に入り、石垣空港からは予約しておいたレンタカー屋に無料で離島桟橋まで送って貰い、そこから安栄観光の高速艇で離島へ向かう。ただ、離島の中でも与那国は高速艇はなく、フェリーになるため、時間がかかってしまう事から、飛行機を使った。
他にもずっと行きたいと思っているが、渡っていない鳩間島は、最近「瑠璃の島」というテレビドラマのロケが行われた。この島には立ち寄る船と立ち寄らない船があり、また西表ではデンサー食堂経由で郵便船で渡る。NHKのちゅらさんで有名になった小浜島は、その半分近くをヤマハリゾートはいむるぶしの所有地になっている。無人島のパナリや、キャンプ場があって牧場の牛がのどかな黒島も、まだ渡った事はない。八重山にいくと、あまりきっちりした旅計画をたてられない。それはウチナータイムのせいとも言うし、テーゲーになってしまう。
波照間島に着くまでには、ちょっとした海流を越えるためか、少々天候が悪い時になると、船は悲惨な状態に陥ってしまう。友人に聴いた話に、壮絶な話があったのだが、私が数回往復した時はそんな事はなかった。とはいえ、体が大きく振られ、その船室にも響くエンジン音と波がかかるしぶきの凄さはなかなかのものだった。
港に着くと、結構真新しいターミナルがあり、小さい売店が中にある。港には数件しかない宿の車が迎えに来ていて、予約している客をワンボックスに積んでそれぞれ島の中へ消えていく。とはいえ、みんな同じく島の中心に走っていくのだが…
この島は原則キャンプが禁止されている。その為民宿を選ぶ事になるのだが、最も人気のある「たましろ」をはじめ、集中するシーズンにはなかなか宿が取れない。宿泊した事があるのは、けだもと荘に2度、星空荘に1度、たましろに2度、という感じだ。それぞれ個性のある宿だが、あのものすごい量の食事と、個性的なキャラクターの玉城さんが切り盛りする人気宿が、話題になる。
またもうひとつ、島内だけで販売されている泡盛、「泡波」は旅人の中では結構有名で、ヤフオクなどでもたまに出ると相当な値段がつく。私も実は1度も手に入れた事はないのだが、宿に泊まると結構飲む事ができるので、それほど残念ではない。那覇の酒屋でも販売されているのを見るが、みなとんでもない値段がついている。島の中の売店で、運よく見つかれば数百円で3合瓶が買える。ターミナルの売店にもたまに並ぶ事があるというが、くせがなく飲みやすい泡盛という事だけで、あとは手に入りにくいという事が先行している人気の理由と言えるだろう。
一度、結婚式のお祝いの為に、分けて頂こうと酒蔵まで頼みに言ったことがあったが、なぜか声をかけて出てきたのは子供。理由を説明しようと思って、何度も頼んだのだが、子供をダシにして出てこず、話にもならなくてその姿勢にいい加減呆れ、一気に気分が悪くなってしまった。まあ排他的な面は仕方ないのかもしれないが、話くらいはしてくれてもいいだろうにと、非常に残念な気分で島をあとにした事もあった。人気があるのはいいのだが、何か違うような気がしてならない。
また最南端の碑の近くには、星空観測センターというのがあり、そこのセンター長である新城さんとも、最初に訪れた94年、いろいろな話をした、その翌年また訪れた時はまだ話ができたのだが、2000年のGWに訪れた時は、声は聞こえど、顔すら見せてくれなかった。何だか段々と観光客も増えて、地元の人もどう接するべきか困る状況が増えているのか、それにしても残念な状況という感じがする。
基本的にキャンプ禁止の島なのだが、西浜の裏にテントを張っている旅人がいる。傍らにはやはりバイクが停まっており、ツーリストなのだが、数年前に殺人事件があったり、色々治安についても地元は困っているというのが本音だろう。小さい島なのだから、殆どが顔なじみであり、船に乗らなければ出入りできないという土地柄もある。少なくとも旅させて頂く側としては、自分の好きな事をしにいく訳だから、地元の人に迷惑をかけるような事はしたくない。
キャンプにしても、旅にしても、訪れた場所は来た時よりも綺麗にする、というのは基本中の基本だ。それができない子も沢山いるのだろう。どんどんルールも立て看板も増え、何だかなぁと思わせられる。旅に出よなんていう事を言っているが、とんでもないマナー違反をするような者が増えても困る。自分の事もしっかり見据えて言わなければならない言葉なのだろうが、普通にこれまで学校生活や社会人として生活していれば、挨拶や自分の事は自分でするような事を言わなくてもやるのが当然だという前提で、あえて口に出してしまう。
その場に行ってみれば、来た時よりも綺麗にと思えるのではないか、と単純に思ってしまう。読んだり聴いたりするよりも、やはり現実にその場に立てば、美しいこの世のものとは思えない場所として、八重山が私は好きなのだ。その中で波照間島というのは、ある意味目指す島なのだろうと思う。
日本最南端。その碑の先に、星空観測センターの建物が見える。何より美しい空と雲が広がる、パラダイスだ。
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5 Responses to “日本最南端の誘惑”

  1. ヲノ より:

    あー今は完璧キャンプ禁止ですよ。
    キャンパーのマナー低下、御獄に入り込む、などなどあった挙句に例の殺人事件ですからねえ。
    みのる荘のおやじが巡回してますんでテントなんか持ち込むだけで咎められます。
    波照間大好きだけど、最近は「最南端ブランド」なのか観光客が押し寄せていますね。黒島は地味な島なので離島気分が味わえます。鳩間もいいですよ。ドラマのほとぼりが冷めたら是非渡ってみてください。

  2. よんきち より:

    ヲノさん
    やいまistという事では、何だか私の友人の中ではダントツになってしまいましたね。三線まで相当ハマられているよで…(^_^; ちょーっとだけやってみようかなぁとは思うんですが>三線。
    そうですか…波照間は無理もないかもしれないですね。あの事件のアホガキがもう決定的なきっかけになってしまっても、仕方ないです。
    私はあの島でキャンプしている連中はどこでしているんだろうと、調べてしまいました。ヲノさんのメインステイ場所、南風見田よりは規模が明らかに小さいですし、張れる場所は限られてしまいますよね。
    島の人にとっては迷惑な話です。観光で儲けようって思ってない姿勢だから、それでいいんだと思います。
    荒らすなら、行ってほしくない(行かない)と言いたい所ですが…

  3. 波照間行くぞ!

    丘に吹く風: 日本最南端の誘惑 アーカイブ より波照間島は有人の島としては日本の最南端に位置する。沖縄よりももっと西南で、琉球文化圏のもっとも端になる。東京から…

  4. やまだ より:

     9月の中旬に波照間に行こうと思います。平日なので比較的人気のあるたましろの予約は可能でしょうか?
     後は台風が心配です。

  5. よんきち より:

    やまださん
    たましろはもう行っていませんが、予約はなかなか厳しい現実だと思います。でもまずはアタックしてみましょう。
    運良く予約できても、ダブルブッキング、トリプルブッキングは当然の宿です。ウチナータイムは思いっきり自分から浸らないと、楽しめないですからね。
    私の友人の方が八重山度高いと思います。休みがあれば三線持って24度線を越えに行きますから…ああ、うらやましい。(^_^;

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