道東の常宿
yonkichi, · カテゴリー: 旅基本的にはキャンプというスタイルでの北海道をツーリングする私だが、何だかんだ行って宿にも結構な頻度で宿泊している。その理由は天候が悪い時や、短期の旅の時は、設営撤去の時間や、3~4日程度の旅に重い荷物をもって行きたくないから、というキャンパーと胸を張って言えないようなものだ。
だが、基本的に格好やメンツを気にせず、楽しく旅がしたいというのが大きな理由だ。その時の気分で、その日の寝場所を決めればよい。またそれは寝るだけではなく、その時の気持ちでリラックスできる環境を選ぶという事だ。
テントを張る場所として、圧倒的に比較にならない程張っている場所は、やはり開陽台だ。そして、宿という形で一番世話になっているのが、弟子屈は札友内の「鱒や」。憧れである、>リンダル・シーダー・ホームズの建物が、これも夢のようなロケーションであり、釧路川の側にひっそりと建っている。これ以上にない程素晴らしい建物であり、そこで過ごす時間というのは、一常連客として言うのは失礼だが、いつでも泊まれる別荘のような場所だ。
宿主さんとはもう10年以上の付き合いになる。最初に泊まる事になったきっかけは、シェフから誘われた為だった。94年の秋、開陽台ハイジーの家の閉店後、宿に停まろうとしているとシェフが自分が泊まっている宿をと、紹介してくれた。
北海道の宿といえばユースホステルという時代だった私が旅していた時代、ユースは色々な意味でルールが多く、ユースを開きたくても条件が伴わず、認可されなかった宿が多くあった。今ではユースはそれぞれの特色を出し、基本的にアルコール禁止で食事も質素で食器の片づけもする、という事も少なくなった。その流れの中には、きっと「とほ宿」と言われる宿泊施設が増え、旅行者のニーズにあわせて低価格で、ただ泊まるだけでなく付加価値を期待する旅人が増えた事もあるのだろう。鱒やもそのとほ宿のひとつに分類される。
とほ宿の殆どは、元旅人が経営している。日本中を旅し、北海道に移住して宿をはじめた人々だ。だからこそ、個性的な宿が多く、スタイルこそ男女別相部屋なのだが、今では個室も調整可能だし、食事や風呂などに魅力を持つものもあって、ただ宿泊するだけではなく、連泊する事でその宿での時間を楽しむ旅人も少なくない。
鱒やはその中でも少々異質だ。オトナの宿と言うのだろうか。食事も例えばジンギスカンや寿司が食べ放題とかいうようなお金のない若者をターゲットにしている特色ではなく、素朴だが地の素材を生かし、量も充分な季節感のある丁寧なメニューだったり、まずそう簡単には泊まれない、リンダルの建物だったり、目の前に流れる釧路川を眺める事のできる、特色のあるリビングだったりと、私からすればここでしか味わえないリラックス感を目的に、季節を問わず訪れるようになった。値段も他の宿からすれば、少々お高いのだが、私からすれば納得できる範囲なのだ。
鱒やの近くには、由や友人が多くベースにしていた和琴民営キャンプ場がある。また私がベースにしていた開陽台からみても、1時間程度の距離だ。最初、シェフに誘われなければ、弟子屈に宿を取ろうなんて考えもしなかった。しかし今で宿として利用しているのは、上に述べたような快適な時間を味あわせてくれるからである。
宿主さんは釣りが好きで、釣り客へのフォローと、夏や年末年始、流氷の時期に現れる旅人を相手に、その才能を発揮して満足感を与えてくれている。驚く程若い頃に色々な経験もされてきていて、話を聴くだけでも面白い。それがリピーターを生み、質のよい客を呼び込むよい循環になっているかもしれない。
昨年は台風通過を、鱒やに3連泊してやり過ごした。友人の和琴で行われた結婚式の当日の夜も、激しい嵐で鱒やに世話になった。春の山菜の時期は今日泊まっている彼と共に、タラの芽やコゴミやウドを沢山取って、天ぷらを食べた。
今その宿に、私の親しい友人が彼女をリアシートに載せ、初めての北海道ツーリングで宿泊している。先程電話があり、彼女は新しい出来事に刺激を受け、またいきなり初対面の私を電話に出され、異様に緊張しているようだった。きっと、二人は明日は中標津の某丘方面か、釧路・根室方面へ日帰りだろう。まだ付き合って間もない二人は、遠慮がちにそしてお互いを気遣う中で、あの場所が持つ独特のロケーションが手助けし、よい思い出になるに違いない。
その思い出の中に、泊まった宿が大きく記憶に残る。あの宿でのあの時間をまた味わいたくて、また旅に出る事になるだろう。私達と同じように。
今年はくー連れなので泊まれないが、挨拶には顔を出そうと思っている。

鱒やさんへ初めて泊ったのは2002年9月3日。巨匠と一緒でした。確か予約はよんきちさんにお願いしたような…。2003年は行けず。そして昨年は台風の中、3泊。
あの静けさがたまりません。今年も何とか都合をつけて行ってみたいと思ふこの頃。
かっちゃん
それなりに宿も泊まる事あるんですが、鱒やだけは特に気に入ってます。宿主さんもプロだし、建物も最高だし、何より道東にいくには開陽台に並んで最適な立地。ベースにしてウロウロするのが好きです。
いろんな宿がありますが、それぞれの好みの宿があると、ほっとしますよね。2002年は私が体調崩してドタキャン、須藤さんに苛められてまた落ち込みましたが、昨年はなかなか楽しい旅でした。カタログにも採用されたし、またやってもいいかなって思っていますが、今年はちょっとバイクは無理そうです。
今年、開陽台にテント張る計画はどうですか?その前後で鱒やに1泊っていうのがよいかも。私個人的におすすめするのは、冬ですね。休日にお父さん連れて来られてはどうですか。(^-^)