丘に吹く風

時には地を這うように、時にはささやくように

瀬戸内の春の便り

yonkichi, · カテゴリー: 食べ物

由の実家から「いかなごのくぎ煮」が到着した。結婚してから毎年の春に、由のお母さんが瀬戸内の春の味、いかなごを甘辛く煮てそれぞれの家庭の味付けで作る、季節の風物をおすそ分けしてくれている。
いかなごというのスズキ目イカナゴ科らしく、漢字では玉筋魚と書くようだ。その呼び名も地域によって違うらしく、新子(しんこ)、大きいのをふるせ、小さいのをこな、かなぎ、小女子(こうなご)などがあるらしい。また、他にもこの呼び名の由来の説が沢山あるらしい。
いかなごの色も腹の赤い赤腹と、全体に青い青口があるようだが、当然ながら私にはよくわからない。大きさも20cm近くなるようだが、一度明石の魚の棚(うおんたな)商店街で、10cm程の多くなったいかなごを見たのだが、毎年実家から送られてくるいかなごはそれこそ「くぎ煮」と言われるに小さい。体調は3~5cmといった所だ。
何でも水温が15度を超えると砂に潜って眠ってしまうそうだ。12月から1月になると浅瀬のきれいな砂、淡路島の西側沖(鹿の背)や、東側沖の(沖の瀬)に彼らは産卵するらしい。そして、2月下旬からの解禁から4月末頃までが漁期になる。
生姜が甘辛い砂糖とみりんと醤油の味にマッチして、とても「日本の味」といった感じで、白いご飯にあう。これに豆腐と油揚げと葱の味噌汁に、漬け物でも添えて出てくれば、何杯でもいけてしまうと感じるのは、やはり私は日本人なのだろう。
最近は頂いたいかなごを東京の友人たちに配る事もなかなかできなくなったのだが、今回は先々週に北海道で世話になった友人や、職場で唯一色々と親しくさせて貰っている友人、そして私の母親に配る予定だ。
いつも大量のいかなごを煮て送ってくださる由のお母さんにはその手間を考えても本当には申し訳なく思っている。でも素直な気持ちで、この季節の味を楽しみにしているというのもある。
今年のいかなごを夕食で味わう事で、春を感じる。今年もそんな季節。由のお母さんに感謝しつつ、今日も季節の味を楽しむ夕食。
写真はこの時期になると明石周辺にあらわれる、いかなご宅急便のポスター。
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1 Responses to “瀬戸内の春の便り”

  1. 少女子 食べおわった

    少女子こうなごと読むんだけど、一般的にはイカナゴの釘煮です(^^;) よんきち…

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