北海道を旅する事その3
yonkichi, · カテゴリー: 旅運命とは結局、結果的にそうなってしまった状態から判る事なのではないかと思う。私は北海道という場所に旅という手段で出会い、そして惹かれ、何度も何度も旅をした。そんな中で、つまらなかった旅は一度もなかった。
それは走行距離でもないし、滞在日数でもない。天気には少なからず左右されるが、それにしてもその状況に応じた楽しみ方というのが必ずある訳で、期待しなくても晴天が続く場合もあれば、予想通りずっと雨に見舞われた年もあった。
数年前までは何度、北海道を旅したか数えていたのだが、段々とその記憶は曖昧になっている。ざっとみて回数では30回はくだらないとみている。その中には2泊3日の旅もあれば、1カ月以上という旅もあった。しかしそれはどれも同じように、北海道の旅としてよい思い出になっている。
まさか晴れれば暑くて逃げ場がなく、夏の多くが霧や小雨で視界が塞がれ、風が吹けばタープなんか張る事ができないだけでなく、チャチなテントだとあっという間に壊れてしまうような過酷な場所に通う事になると思わなかった。しかし私の中では日本中どこを探しても、その丘以上に何度も訪れたいと思う場所はないようだ。米原や小梨平、廻り目平なんかも微妙に魅力があるのだが、圧倒的に私にとってはひとつしかないようだ。
その程近く、湖のほとりのサイトも、昔ほど魅力を感じなくなってしまった。風景は変わらないのが救いだろうか。もっと時間が経てば、また違うのかもしれないが、不思議とその湖のほとりのサイトは、気のいい旅人が居たからこそ、素晴らしい日々があったのではないかと思うのだ。
過酷な丘の上では、一人だって張りたいと思う。まあ知り合いが居ても楽しいのだが、場所柄なのか、個人行動が多く、協調性はあまりない旅人が集まっていたのも、そのロケーションからなのだと思ったりする。
風にはためくフライシートの音を聞きながら、朝昼晩どの時間帯でもその場所に居るという喜びを感じられるのは、今のところ、その丘だけなのだ。
そろそろシーズンまっただ中。私もちょっとウズウズするのだが、旅人たちはまたあの場所で、自分たちだけの誰にも邪魔されない時間を楽しむ事ができるだろう。いつか、あの場所がまた大きく変わったとしても、きっと私たちはあの場所を忘れる事は絶対にない。
日が暮れかけた頃、少々アクセルを空け気味に道を登ってくると、うっすらと空が溶け込んでくるような色の中に、階段がまっすぐ上まで伸びている高台の駐車場に着く。減速しつつ、トイレ横のシケインを抜け、草むらが左右から張り出してくるダートを一気に登ると、そこはいつだってワクワクさせてくれるパラダイスなのだ。
写真はサロマ湖付近では何度か利用した、キムネアップキャンプ場の朝。何もなくて、広い事から、一度はボーイスカウトのような団体が居て大騒ぎしていたにも関わらず、静かな夜を過ごす事ができた。

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