丘に吹く風

時には地を這うように、時にはささやくように

久しぶりの独りの夜

yonkichi, · カテゴリー: 食べ物

今日、明日と由とくーがおでかけで居ない。近所の犬仲間と伊豆方面へ旅行なのだ。神戸からやってきて知り合いが居なかった由にとって、大事な犬仲間たちが誘ってくれたので、大手を振って参加を促した。きっと今ごろ女性陣だけで色々な話をしているだろう。関西弁の由にとっても、決して引けを取らない人たちだろうから。
なので、今日は寂しいといえば寂しい夜。一人で冷やごはんを暖めて、普段食べられない納豆と玉子と味噌汁といかなごのくぎ煮で簡単に夕食。充分だ。逆に外でラーメンでも食べてくればよいのだろうが、800~1000円かかる夕食を、100円の納豆パックを買ってきて食べる食事とでは比較にならない金額だ。栄養だって塩分だってラーメンの方が多い。しかし必要充分なメニューだろう。
会社では何だか風邪がはやっている。今日は3人休んでいた。私も週末調子が悪かったのだが、まだひどい咳が出るととまらない。何でも気管支に影響が出やすく、肺炎を起こしている人もいる位だという。岩手の方では今頃インフルエンザが流行っているらしいし、丁度暑くなったりぐんと冷え込んだりする気候のせいだろうか。ひどくならないように気をつけないと。
ラーメンといえば我が家の近くには、色々なラーメン屋がある。その中で一番好きなのは、博多一風堂かなと思えるのだが、なかなかラーメンもおいしくなったものだ。こだわりのラーメン屋が増える事は嬉しい。特に我が家の周辺や実家の周辺は耳にした事のある有名店があって恵まれている。
醤油ベースが殆どだった20年位前、豚骨ラーメンなどは九州の一部だけの日本独特の食文化であったのではないだろうか。しかしそれが各地に渡り、それぞれ微妙に味が店によって違ってくるのは、ラーメン好きな人が多いがために、発展してきた理由のひとつだろう。ただやっぱり塩分は多いと思う。私はスープを最後まで飲んでしまうので、特によくない。実の親父もそうだった。
最近、新宿といえば私が食べていた熊本の桂花ラーメンが近所にできた。それまでハルピンラーメンがあったあとに出来た。ハルピンラーメンはその名前からしてあまり好きではなかったのだが、味は悪くなった。問題は喫煙可という所にあったと私は感じている。新しくできた桂花は、小ぎれいで店員は見事に無愛想。何だか頼む前からゲンナリしてしまったが、味はまあほぼ桂花だった。やはり基本の太肉麺を私は頼み、由は熊本本店のみのメニューだったチャンポンを頼んだ。
チャンポンは熊本や鹿児島、宮崎、博多でも食べた事があるが、あまり好きになれなかった。しかしここのチャンポンは味がしっかりしていて嫌いではない。メニューも新宿に3つある店とちょっと違ったものもあって、まあしばらくは楽しめるかなと思った。
桂花は最初、とてもしょっぱく感じ、麺も固く感じる。由が上京してきた頃、三平ストア横の店で食べさせたのだが、相当まずかったらしい感想を述べた。しかししばらくしていきなり桂花に行きたいと言い出したのだ。それが桂花なのだろう。私も最初はそうだったから。
今は桂花外もおいしいラーメンが沢山ある。その中で東京でおいしいラーメンといえば、東京のラーメンではなく、九州ラーメンであったり、札幌ラーメンであったりするのが東京らしい。別にこだわる事もないので、私はそれでいいと思う。
写真は先週末、久しぶりに食べた太肉麺
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春の食卓、タラの芽

yonkichi, · カテゴリー: 食べ物

先日の秩父ミューズパークでエクストリーム練習会の中、私が会場をウロついて摘んできたタラの芽がおよそ10つあるので、今日の夕食は天ぷらと決めていた。
昼は由にコストコで買って来た蛸を使ってタコヤキを作って貰う。久しぶりだ。神戸生まれの神戸育ちの由は、タコヤキは基本的に玉子焼。出汁で食べるふっくらとしたものなのだが、大阪風のタコヤキも嫌いではない。由の実家から頂いた年季の入った鉄板を、カセットコンロに載せて焼く。くーは何かくれないかとうろつくが、しばらくして諦めてクレートの中に入って寝てしまった。
夕食まで由は石鹸を作ったり私は本を読んだりうたた寝をしたり。あと今日も含めて連休は2日しかないのだが、でかける気にもなれず、また色々しなければならない事もあったのだが、無気力状態だ。ブログも溜まってしまっている。
気がつくと外はうっすらと暗くなっていた。雲がはっていて、明日は雨の予報のとおり下り坂だというのがわかる。明日はまた家の中で過ごす事になるだろう。その為にも食材が切れたのでスーパーに由と買い物にいく事にする。
夫婦でスーパーには休日によく行く。私は結構買いだめ派なのだが、由はほんのちょっと今日必要なものだけしか買わない。私が行くという事は、明日、明後日くらいまでの食材を一気に買うという事なのだ。
色々見てまわって、今晩タラの芽の天ぷらと共に食卓に並ぶメニューは、カツオのたたき、ぶりのあら汁、そして天ぷらは舞茸と椎茸とピーマンとタラの芽。ちょっと贅沢な春の味になった。本当は筍の炊き込みご飯にしたかったのだが、手頃なのがなかったのが残念だ。
明日は手羽が安かったので塩胡椒でつけ込んだものを、ダッチオーブンで焼いてスモークをかけようと思っている。そしてちょっとだけ長かった連休が終わる予定になっている。
写真は今回摘んできたタラの芽。結構全て芽を取りつくされてしまっている木も多くみかけるのが残念だ。必ず芽は1~2つは残すようにしたい。
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瀬戸内の春の便り

yonkichi, · カテゴリー: 食べ物

由の実家から「いかなごのくぎ煮」が到着した。結婚してから毎年の春に、由のお母さんが瀬戸内の春の味、いかなごを甘辛く煮てそれぞれの家庭の味付けで作る、季節の風物をおすそ分けしてくれている。
いかなごというのスズキ目イカナゴ科らしく、漢字では玉筋魚と書くようだ。その呼び名も地域によって違うらしく、新子(しんこ)、大きいのをふるせ、小さいのをこな、かなぎ、小女子(こうなご)などがあるらしい。また、他にもこの呼び名の由来の説が沢山あるらしい。
いかなごの色も腹の赤い赤腹と、全体に青い青口があるようだが、当然ながら私にはよくわからない。大きさも20cm近くなるようだが、一度明石の魚の棚(うおんたな)商店街で、10cm程の多くなったいかなごを見たのだが、毎年実家から送られてくるいかなごはそれこそ「くぎ煮」と言われるに小さい。体調は3~5cmといった所だ。
何でも水温が15度を超えると砂に潜って眠ってしまうそうだ。12月から1月になると浅瀬のきれいな砂、淡路島の西側沖(鹿の背)や、東側沖の(沖の瀬)に彼らは産卵するらしい。そして、2月下旬からの解禁から4月末頃までが漁期になる。
生姜が甘辛い砂糖とみりんと醤油の味にマッチして、とても「日本の味」といった感じで、白いご飯にあう。これに豆腐と油揚げと葱の味噌汁に、漬け物でも添えて出てくれば、何杯でもいけてしまうと感じるのは、やはり私は日本人なのだろう。
最近は頂いたいかなごを東京の友人たちに配る事もなかなかできなくなったのだが、今回は先々週に北海道で世話になった友人や、職場で唯一色々と親しくさせて貰っている友人、そして私の母親に配る予定だ。
いつも大量のいかなごを煮て送ってくださる由のお母さんにはその手間を考えても本当には申し訳なく思っている。でも素直な気持ちで、この季節の味を楽しみにしているというのもある。
今年のいかなごを夕食で味わう事で、春を感じる。今年もそんな季節。由のお母さんに感謝しつつ、今日も季節の味を楽しむ夕食。
写真はこの時期になると明石周辺にあらわれる、いかなご宅急便のポスター。
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