丘に吹く風

時には地を這うように、時にはささやくように

旅の食事の定番といえば

yonkichi, · カテゴリー: 食べ物

旅先で何を食べるというと、その土地でしか食べられないもの、簡単に食べられるものなどが思い浮かぶ。キャンプのメニューも大したものを作らないが、移動中では結構簡単に済ませるものになる事が多い。まあ寿司やジンギスカンなどはある程度目指していく事が多いのだが、メジャーなものとしてラーメンがあるのではないだろうか。
ラーメンというものもあたりはずれがある。私の中で一番思い出のあるラーメンは、蘭越にある蘭越ラーメンというそのまんまの店に入って食べた、20食限定の田舎ラーメン。結構なお歳のおばあさんがやっていたラーメン屋で食べたその素朴な味は、醤油ベースで濃厚なものだったが、その美味しさに驚いた事があった。
もうひとつは、以前話題にしたが、ここも今は無くなってしまった浦河の望洋堂のラーメン。ここの素朴さと見た目のあっさりさからは比べものにならない程奥深い味のスープに感動した。
どちらももう食べられないラーメンなのだが、もうひとつ、もう食べられないラーメンが、夕張の「のんきや」の塩ラーメンだ。もう店も閉じてしまったようだが、何とかギリギリ昨年の夏の終わりに食べる事ができた。写真がその幻の塩ラーメン。素朴すぎるラーメンで、正直な所不衛生な環境で作られるのだが、私は是非食べてみたかった。そして、味も素朴な中にしっかりとした個性的な面もあって正直な所驚いた。夕張の炭鉱がまだ活気があった頃からの歴史のあるラーメンだという事が、それを後押ししてくれていたのかもしれないが、満足だった。
最近はなかなかおいしいラーメン屋も増えてきた。我が家から気軽に行ける範囲に、一風堂や桂花、うだつ食堂、山頭火、武蔵、竈、光麺、大勝軒などもあって、ラーメンブームのおかげでそれなりに個性的なラーメンが食べられる環境だ。恵まれているのかもしれない。
ただ実際に一人旅ではせいぜいラーメンは1~2食位だ。あとは結構ケチって朝をコンビニおにぎりやパン1個で済ませ、お昼にガッツリと行きつけの寿司屋で食べたりしてしまうのだが…まあそれでもラーメンという食べ物は体も暖まり、しっかりと体にエネルギーが溜まる気がするメニューなので、ツーリングでも定番と言えるだろうと思っている。
都会に進出した新興ラーメン店ではなく、できれば現地にいかなければ食べられない、素朴なラーメンがやはりよい。そういうラーメン屋には、いく事がひとつの旅にもなってしまう程、価値があるだろう。またラーメン屋との出会いがあるといいと思っている。
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みんな大好き赤肉メロン

yonkichi, · カテゴリー: 食べ物

毎夏、北海道へのツーリングをすると、一番喜ばれるお土産はメロンである。蟹やイクラもあるのだが、やはり現地で採れたてを食べる事以上においしく食べる事はできない。しかしメロンなら、まあ比較的時期をみて食べる事ができる。
他にも六花亭やロイズのチョコレートなんかもあるのだが、どちらにしてもクール便で送る事になり、送料がかかってしまう。それに、どちらも内地で買おうと思えば買えない事はなく、それほどありがたみも感じないといった所だろうか。
ただ私の旅のシーズンは大抵、8月お盆すぎ。その為メロンのシーズンはすっかり終わっており、あまりよいものが手に入らないだけでなく、高めになってしまう。旅先でA-COOPやスーパーをみつけて入り、適当なダンボールの箱を頂いて、個別に送る。それが一番安上がりになる。
ただ買うメロンは地元の人が買うものだ。夕張メロンのようにブランド化し、1つ数千円するようなものは最初から眼中にない。大抵が500~700円前後の中玉サイズ、1.2kg~1.6kgがターゲットだ。とはいえ、ここ最近はずれが多い。
昨年は富良野メロンを友人に頼んだ。一昨年は中標津の友人に訓子府メロンを頼んだ。どちらも最高な美味しさまではいかず、そこそこの味だったが、これもなかなか大当たりになるのは難しい。ずっと前、旭川のCOOPで買ったiKメロンが大当たりだった。翌年の深川メロンとの価格差は大きかったが、安い方が大当たりだった事もある。また、上富良野のスーパーで買った半身100円の赤肉メロンも美味しかった。なかなか難しいものだ。
最近は夕張に立ち寄る事が増え、町中でメロンを売っているのもみかけた。しかしはなっから夕張メロンは高いというイメージがあったり、観光客に対して売るものも相場より高めというのは確かだろう。美味しくて安いメロンがあれば、毎年そこを利用したいという気持ちになるのだが、なかなか安定してくれない。元々毎年できが違う農作物なのだから、仕方がないのだろうが、贈り物にする為に品質はある程度の水準を保ちたい。
今年もそろそろシーズンだ。いつも由のご両親には、母の日も父の日も誕生日も失礼しているので、必ずメロンを贈るようにしている。メロンは大好物で、かつ北海道の赤肉メロンの美味しさはよくご存じなのだ。だが今年も夏の終わりに旅をする予定なので、程度のよいメロンが手に入りそうもない。とりあえずネットで探して夕張メロンの個撰で格段に安いのをみつけたので、これを贈ろうと思う。
価格は毎年スーパーで買うメロンのクール便の送料含めた分より少し割高になってしまうが、それにしてもそんなに大きな差はない。反面、甘くておいしいメロンであれば、万々歳だ。ただ自分の家用にも欲しいので、今他のも探している。最悪私が訪れる8月末に、スーパーで安いのを探そうかとも思っている。
写真は8月前半、中標津の東武に山積みになっている赤肉メロン。こういうのを自分でさわって選び、適当なダンボールを用意して貰って贈るのが毎年のパターンである。
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おなかすいた

yonkichi, · カテゴリー: 食べ物

人間は毎日何かしら食べている。食というものは重要で、生きる為に食べるのだが、おいしいものに出会う事でただ食欲を満たすばかりでなく、ちょっとした幸せな気分を味わう事ができる。「おいしい」「うまい」などの形容詞で表現される状況が、それに繋がる事になるのだろうが、やはりまずいものよりうまいものを食べたいと思うのは自然な事だろう。
私は朝、相当に早く家を出る事から、会社に到着してから朝食を取る。朝食タイムとしては7:30~8:00の間になるのだが、その間は毎日朝の情報収集を行いながらみている。状況によって、ヤバイ事が起こっていれば、食べるのを中断して仕事を進める場合すらある。
昼は基本的には仕出し弁当だ。420円のなかなか内容が豪華な弁当なのだが、来月から職場のレイアウトが変わる事で、ひょっとしたら変わる可能性がある。ビルの1階にはコンビニが入っているし、弁当業者が3社位入り込んでいる。また外にはいい加減なサイクルでタイカレー屋が現れる。まあそれなりに選べるのだが、食べに出る事はあまりないのは店が極端に少ないせいだ。
夜は家に帰ってきてから食べる。時間は20:00前後が多い。仕事の進み方によってはもっと遅くなるが、流石にこれ以上早まる事はない。なんせ職場が遠いのがその原因だ。食事の時間はそれなりにバランスを保っているのだが、昼から夜にかけては時間が少しあく事から、帰りは結構腹ぺこという事が多い。
私は持病やら何やらで、晩酌もしないし、ビールすらまずめったに飲まない。たばこもさもありなんなので、これらにかかるお金は別のものにまわせるという事だ。食費ももっと切り詰めようとすればできるのだろうが、楽を優先してあまり真剣にコストダウンを図ろうと考えていない。これはいかんとは思っているのだが…
それはそれとして、旅先で食べるものや、旅を感じさせる食べ物については、興味津々になる。中華街での中華まんや、沖縄のそば、香川のうどん、神戸の明石焼きや大阪のどて焼きなど、こうしているだけで先日バリウムを飲まされたが今は空っぽの胃が活発に動く。
最近妙に食べたいけど実現しないものがある。台湾の食べ物だ。いつか紹介できればと思うが、阿宗麺線の大腸麺や、甘辛く煮た角煮の細かく切られたものが白いご飯に乗っかった魯肉飯、マンゴージュース、腓骨麺や腓骨飯、牛肉麺や小龍包などなど…おいしかった。思い出すだけでおなかが鳴る。
丁度台湾に駐在されていた友人夫妻に、一度半日付き合って頂き、お茶屋や小龍包屋、百貨店やチャイナ服屋、スーパーなどに連れていってもらった。携帯電話で店をブッキングし、タクシーの行き先を的確に指示する所をみせられ、驚きと同時に大変有意義な時を過ごす事ができ、楽しかった。彼らは今日本にいるのだが、一緒に旅行するのではなく、異国で友人と出会い、少しでも一緒の時間を過ごす事は、新しい発見が多くあってとても楽しいものだ。センスとテンポのよい奥様のウェブサイトを帰国してからもずっとチェックさせて頂いていた。勝手ないいぐさだが、彼らがいない台湾は少々寂しい。バンコクにもう何年も住んでいる開陽台の友人にも、逢いに行きたい。
新宿にある高島屋に、この台湾で一番有名な小龍包屋である、鼎泰豊(ディンタイフォン)があるのだが、値段も高いし味も本場とは違うようなので、まだ一度も入った事はない。現地で食べた小龍包や餃子などは、本当に美味しかった。
写真は食の殿堂、士林夜市のディープエリア。今はもっと整理されたようだが、すぐ脇で鉄板が焼け、炎に包まれた鍋が踊り、カットされた果物が山積みになっている間を縫うように歩く。濃密なアジアがそこにあった。
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