丘に吹く風

時には地を這うように、時にはささやくように

土砂降りに会う確率

yonkichi, · カテゴリー: あれこれ

薬局に寄りたくて、きっちり定時で会社をあがり、ゆりかもめに乗る。レインボーブリッジを渡る頃、都心の空には黒い雨雲が垂れ込めていた。そういえば今日は関東北部では午後から大気が不安定になり、局地的な大雨が降る可能性がある、とテレビの天気予報で言っていた。この時間に帰れば大丈夫だろう。
ただこれまでも運がわるいというか、あと少しという所で強烈な夕立にあい、1時間くらい足止めを食らったり下着までびしょ濡れになりながら帰った時が何度かあった。あとほんの5分。そういう状況にあうという事は、本当に自分がツイてない人生なんだと怒りと落ち込みが一緒にきたりする。
まさかな、と思っていたのだが、今日もまさに家の一番近いバス停を降りた途端、ものすごい雨が降ってきた。走れば3分、歩いても5分なのだが、そのあとちょっとが運命を分けた。下車したバス停前の郵便局の軒下で様子をみていると、少しだけ息をついたように雨足が弱まった。今なら走って帰れると思ったが、反対車線の屋根のあるバス停までいかないうちにもっともっと強烈な土砂降りと突風がやってきた。
反対車線のバス停は結構大きな屋根がついていた。ここでやり過ごすしかないと思っていたが、雨は真横に降ってくる。既に鞄もシャツもパンツもびっしょりだ。それでも1分もしないうちにすっかり洋服は濡れてしまった。仕方なく濡れて帰ろうと思い、歩きだしたのだが、もうバケツをひっくり返し、その中で突風が吹いているようなもので、20歩進んだ所で呼吸もできないほどの風と前がまったく見えないほどになり、倉庫の軒のしたに隠れた。それでも軒はあまり意味をなさず、容赦なく雨がかかる。
胸ポケットに入れていたシリコンオーディオが危険だ。鞄の中にはパソコンも入っている。しかしここに居ても濡れるだけだ。とにかく雨と風の中をとぼとぼと歩いた。虚しい気持ちとなんでこんな目にあわなければならないんだという怒りを感じながら、家になんとか着き、風呂にすぐに入った。芯まで冷えきった体と気持ちが落ち着くまでしばらく時間を要した。
ここまで洋服を着て濡れたというのは、このような夕立にあった時か、カヌーで沈した時位だ。カヌーで沈した時はそれなりに覚悟ができているのだが、今日みたいなのはやりきれない…
風呂に漬かりながら思い出した。カヌーといえば、私も廻りの友人がカヌー遊びをしていた時、丁度野田知佑さんの本も読んでいた事もあって、欲しくなった。そしていつか、釧路川を下るんだと思っていた。とはいえ、カナズチな私がそんな事本当にできるのか、と自問自答をしつつ…
カヌーをやっていた友人は、やはり和琴の友人達だった。中には北海道の主要な川を全て下った者や、ガイドをやっているのも少なくなかった。私たちが丘の人であれば、彼らはやはり水の人、湖や川の人という雰囲気だった。そしてとうとう彼らの指導を受けながら、釧路川を下る日がやってきた。
屈斜路湖から釧路川の流れ込みに入り、美登里橋までの短いコースだ。数艇のカヤックと、2艇のカナディアン。それは楽しい初体験だった。蛇行して流れが溜まっている内側などには、沢山の鱒がホバリングしているようにじっとしていた。喫水の浅いカヤックからは手が届きそうだ。倒木がある所はガイドの友人が教えてくれる。どこに何が沈んでいて、コースをどう取るかは全て頭にたたき込まれているようだ。私はそれについていくだけだが、エンジンもなく、ただ浮かびながら流されつつ、コントロールする楽しさを満喫していた。
終点近くで、友人のカナディアンが岸にひっかかり沈した。それに乗っていたチャボという和琴キャンプ犬が死に物狂いで犬カキしつつ、丁度近くを通った私のカヤックに向かってきた。私は手を伸ばし、チャボの両前足の脇を抱くようにして、自分のコーミング部に引きずりあげた。チャボは川の冷たさか、恐怖からかわからないが、ガタガタ震えていた。私の腹にぴったりと体をつけ、じっとしていた。
沈した飼い主、松ちゃんと、眼鏡を流してしまったじんじんさんは、笑いながら船を引き上げていた。青空が川面に映る午後の釧路川で、笑い声が響いた。濡れるのも、たまには良いかもしれない。チャボはいい迷惑だったのだろうが…
鞄の中はこれでもかというほど雨が入り込んでいた。靴も水没した為、当分乾きそうもない…
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6 Responses to “土砂降りに会う確率”

  1. うりちゃん より:

    人に友あるは楽しきことなり
    友と語りし思い出は
    友と遊びし思い出は
    幾年後にも色あせぬ
    黄金の輝きとともに
    わが胸に帰り来る
    ここに一人の友あり
    蝦夷の国の東方
    天空まで地の開けし台地で
    降り来る星とともに酒を酌み
    昇りくる陽光に炙られし
    一人の友あり
    かの大地にて若さに溢れ 光り
    分別なる言葉の対極に生きし友
    我ら無軌道の時代の象徴でありし友
    今宵便り来りぬ
    そは一片の輝きもなき文なり
    己が内心の戦きを潜め沈めたる
    無機質なる文字の数行
    愛する女を失いし友からの
    分別の塊の文なり
    何処へ行きたるや
    何処へ行かんとするや
    かの女(ひと)は我と同じ年なり
    我に残されし時は
    如何程なるや
    問いかけたる我が声は
    ついに返ることなし
    今を愛しめ
    過ぎ行く時を惜しめ
    汝に残されし時の
    知ることあたわざればこそ

  2. 純吉 より:

    うふっ、ココログのURLを見てください。わたくしこそは、ツーリング仲間の敵「雨男」です。

  3. ずぶ濡れ、ご愁傷様でした。
     そこまで濡れると楽しくなる自分です(^^;
     今夕もまた、夕立雷雨の様ですので、お気を付けてください。

  4. じん より:

    すみません。本降りになる前に帰宅しますた(笑)
    私は雨に関してはこういうのは無いんだけど
    結構なんで!!!!!というのは多いので、第三者の
    こういう経験談を見ると、私だけじゃないんだ
    とホッとします(笑)
    マジで!!!
    釧路川ではカヌー陸揚げしてからメガネ無い事に
    気付いたんだよなー(苦笑)
    和琴からかいよーまでおっとに運転してもらったっけ
    >ステップWGN
    しかし
    あのとき、いおりと小春(当時乳児)を乗せようとしてた
    んだよなぁ・・・
    乗る前にその話をした時、私とまっちゃんに向けられた
    ベンちゃんの冷たい視線(笑)が、それをやめさせたん
    だけど。
    「乗せるのは自由だけどね・・・(アンタら初めて乗るんだよね)」
    そういう意味ではべんちゃんは命の恩人なのか。

  5. 土砂降りに遭う確立は相当高いらしい(^^;
    夕方、黒い雲が近づいてきたので、いつもより早めに夢織を迎えに保育園へ自転車で。
    しかし、夢っちはまだまだ風邪が抜けきらず、明日は病院が休みだし、しかたなく、病院へ
    血液検査の結果炎症反応は上がっておらず、抗生物質を替えて様子を見る事にって、診察しているウチに雨雲においつかれてしまう(^^;
    さて、病院で雨宿りしようかどーしようか? と言う所でタイミング悪く 夢織のお尻が爆発(ToT)
    なくなく、自転車で家路へ チャイルドシートをホコリからカバーする為のカバーをチャイルドシートに乗せた夢織ごとかぶせて、中でもがく夢織を気遣いながら、土砂降りの中家路へ(^^; パンツまでは濡れなかったけど、Tシャツとジーンズは着替えるはめに。
    着替えた後、車でまた夢織を抱いたまま、6時以降もやっている薬局へ まだまだ止まぬ雨の中、辛い午後でした。

  6. よんきち より:

    うりちゃん
     まだお互いに時間はあると思います。苦労した分、素晴らしい事があると私も信じようとしています。ただ、あまり期待しすぎる事ができない性格なので、密かに信じようかと思っています。
    純吉さん
     ブログにコメントできなくてごめんなさい。噂には聞いてますが…>雨男ぶり。(^_^; そうか、こういう目によく会うというのは雨男なのかもしれないですね。でも私は比較的晴れに遇う確率が高いんですが…この時期は仕方ないんですかね。丁度時間帯にぶつかるのは運なんですが…
    おっとさん
     背中にパソコン背負って、シリコンプレーヤー聞いている時に、一瞬でずぶ濡れ&突風で息できない&メガネが雨で見えない状態になって楽しくなれっか!って所ですが…。(^_^; 壊れるモンなければ、楽しめたかもしれないけど、日曜に買ったユニクロのチノパンもダメになりそうだったし、もう腹立たしいのなんの。これで機械系が壊れたら激怒越えますがな。携帯とか大丈夫だった?
    じんじんさん
     私もあと数分だったんだよね。見事に捕まりました。明治通り沿いではどこに避難しても一瞬でずぶ濡れになりました。鞄やら本やら、一瞬で濡れまくり、本2冊ダメにしちゃいました。1冊は借り物なのに…ほんと、こういう目にあうとヤリキレナイ気分になります。ツイてないなって思うのは、自分だけじゃないんだろうけどね。
    あの釧路川の沈は最後の盛り上がりでした。まっちゃんとじんじんさんの絆&チャボの不信感が強まったイベントでした。あれ?おっとさんに運転した貰ったんだ。それはすっかり忘れていました。裸眼で帰ったんだと思った。どうせ和琴からなら4回左折すれば開陽台に着いちゃうからそのまま帰ったと思ってました。
    ほんと、子供載せてなくてよかったよね。うまくしてもトラウマになりそう。特にカナディアンは操作が難しいもんね…

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