丘に吹く風

時には地を這うように、時にはささやくように

森の中の喫茶店

yonkichi, · カテゴリー: あれこれ

少し前、あの北の国からの脚本家、倉本聰氏が久しぶりにフジテレビに帰って来て、優しい時間というドラマをやった。あいかわらずきれいごとは一切なしで、人が生きていくにあたって立ちはだかる出来事が重く、そしてなんとかひとつひとつを乗り越えていくという内容だったと感じるが、元祖ともいえる北の国からでも同じように、きれいごとは一切なかった。
そんな中でささやかだが確実に一歩一歩前に進む父親の姿が、何故だかとても心に残る人間ドラマだったともいえる。それがあまりに暗くなりすぎないように、あの富良野の自然が大きく貢献しているのだろう。内容に反して、多くの旅人が富良野を訪れている。確かに、富良野や美瑛の風景はすばらしく、そして心に残る地だ。そこにはドラマのように、しっかりと生きている人が居る。
その優しい時間というドラマの中で、森の時計という喫茶店がひとつの中心だった。私は喫茶店をいずれ開きたい、とおぼろげながら中学時代から思っている。途中には、仮面ライダーのおやっさんがおり、750ライダーのマスターがおりといったように、見本がいた。高校時代からは、それまで車ばかり興味があったのだが、自分がバイクに乗り始め、それこそバイク乗りが集まるような喫茶店を夢みていた。
実際に喫茶店を開くにはどうしたらいいか、という本なんかも買って読んでいた。当時は喫茶店は立地さえしっかりしていれば、1杯の原価が50~90円程度のコーヒーが400円前後で出し、ランチなどのメニューにしても、基本的なメニューでも充分利益が出るというように理解していた。ただその後時代は変わり、1杯150円でコーヒーが飲める時代になり、そうそう甘い世界ではなくなった。
大学時代、実家が伊那の友人の家によくバイクでツーリングしたり、スキーをしに行っていたのだが、駒ヶ根にあったログハウスのコーヒーショップが好きで、それこそ朝の講義に出ようとして家を出たのに、中央高速に乗ってしまっていたり、伊那の友人宅に泊めて頂いている間の毎日、通っていたりした。薄暗い店内から、窓の外の森がとても印象的で、マンデリンの味もその風景と共にあった。
いつしかそのお店に行かなくなってしまったのだが、喫茶店のイメージは、山の中のログハウスというのが、儲かるとか実現性を無視をした上で、私の具体的な夢になった。
調理師や管理栄養士の免許を取ったりすれば、こういう事をいう信憑性があるのだろうが、現実には何もしていない。ただ料理は嫌いではなく、そこらへんの喫茶店で出すメニューはほぼ完全にできるといってもいい。採算性とかはまた別の次元だが、少なくともまったくの夢ではないじゃないか、と考えている。
開陽台ハイジーの家にしても、コーヒーを飲むなら自分でキャンプサイトで入れるので、殆ど食事や話をしに行く位なので、場所だけ取ってまったく儲からない客の一人といえる。そんな客がきっと大勢現れるのだろう。そんな売り上げで生活ができるのだろうか。不思議だが、要はそういう常連とは別の客もまんべんなく現れれば、なんとかなるのかもしれない。
別な意味で、北海道にはなかなかほっとする喫茶店が他にも何カ所かある。写真の三股山荘もとんでもない場所にあるわりには、旅人の中では有名だ。昔は電車の駅が近くにあったのだが、今はそれこそ前後数10km範囲に民家すらない。それだけに、この建物を見つけると立ち寄ってしまう。
できる事なら、丘の上のような場所にログの喫茶店を建て、窓からやベランダからの景色が飽きないもので、なんとか生活できるだけのお客さんが来て、自分も落ち着けるような生活がいつか送る事ができたらいいなと思ったりする。
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3 Responses to “森の中の喫茶店”

  1. KLE4c より:

    なつかしいです。
    岩間温泉の入口にある喫茶店ですよね。
    温泉に行く前に道を聞きがてら昼飯を食って、帰りもコーヒー飲みました。
    10年前の話です。
    まだしっかり営業してるんですね。
    よかったよかった。

  2. Joe より:

    「優しい時間」のロケで使用したセットをそのまま利用した喫茶「森の時計」がオープンしたそうですね。
    ドラマどおり自分で豆をひくのだとか。
    自分らしくあるための生活はどうしたらできるのだろうか、と思うこのごろです。

  3. よんきち より:

    KLE4cさん、はじめまして。
    岩間はよい温泉ですよね。三国がダートだった頃が嘘のように今は快適なルートですが、温泉はあまり昔から変っておらず、当時の気分を思い出させてくれます。三股山荘は結構有名で、今もあんな場所ですが、訪れる人も少なくないようです。
    2000年だったか、三股山荘でお茶中、一人の若い旅人と会話しました。すると、アウトライダーの某ムックで、私のように開陽台にあがる旅人が出ていたという話が出たのですが、それはまさに私の事でした。縁というのはどこに転がっているかわかりません。
    Joeさん
    今年はご一緒できないですね、北海道。鬼が笑いますが、来年はまたすーさんと同行かもしれません。(^_^;しかしメールアドレス見て、だれ?って思いました。(^_^;
    そうそう、森の時計は富良野プリンスの敷地内にあるようですよね。富良野はドラマと融合した文化がしっかり根付きそうです。自分で豆ひくのって、面倒臭くないですか?(^_^;パーコレータで入れるコーヒーに昔凝ってましたが、すっかり面倒臭くなってしまいました。
    今はサラリーマンは皆、会社に心を傷つけられています。何の為に働くのか、何を自分が目指さなければならないのか、どんどんぼやけてしまっています。でも自分の人生は自分で造り上げるしかないんですよね。

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