丘に吹く風

時には地を這うように、時にはささやくように

由の東京物語

yonkichi, · カテゴリー: あれこれ

今日は由は犬仲間と忘年会。あと来週の中旬にもあるようだが、犬を飼うようになってから、近所付き合いが格段に増えた。
由は神戸で生まれ育ち、1997年に東京は新宿という日本で最も人が集まる町にやってきた。当然ラッシュも人込みも、大阪もめったにいかないのでせいぜい三宮の賑わい位しか知らない。電車だってまず殆ど座れる。
そんな中、旅仲間が住む場所として、東京は一番多いという事もあって、寂しさを感じるというものでもなかったようだ。逆にこれまで以上に旅仲間と顔をあわせる機会が増えて嬉しいという程。反面、職場の友人や、毎年中国へ自転車旅行に行く団体の友人達とは疎遠になってしまいがちなのは、きっと口に出さないまでも寂しさを感じていたのではないかと思う。
こちらに来て臨時の仕事を3年程続けてしていたのだが、これまで細々とやっていた中国語の勉強に力を入れるようになって学生になり、知り合いができてもなかなか一緒に遊ぶという事までは至らなかった。そんな頃、くーがやってくる事になる。
くーがやってきてからというものの、道端で見知らぬ人に声をかけられる事が異様に多くなった。小犬の頃はそれは散歩に出ると10人以上から声をかけられたりもした。成犬になってからは、尻尾が珍しいのか、コーギーという犬種を知っている人からの声は相変わらずかかった。
そして何よりくーが散歩を開始した2003年6月頃から、公園で遇う犬仲間がすごい勢いで増えていった。それからというものの、コーギー仲間だけではなく、犬種を越えた人づきあいをする事で、バイクや旅で知り合った人のように、世代や職業を越えた友人関係ができあがっていく。
由は阪神大震災を現地で経験し、職場だった避難所で長い事働いた。そして生活が地震前のように機能しはじめたのだが、その時に近所付き合いや人のネットワークの重要さを身に沁みて必要性を感じたのだった。
私は都会育ちの都会生まれ。あまり近所との関係を深めない、逆に浅く広くというのが普通だった。現実に深く付き合っていたら、騙されたり危険な目にあうのが都会だ。殆どが東京以外からやってきた人なので、郷土愛などもない。浮浪者も多く、大騒ぎする酔っぱらった若者が深夜まで奇声をあげるような地に生活する事で、どんどんすれていった、という事もある。
犬仲間が近所に大勢できて、由は震災の教訓に繋げる事がよくある。何か災害があったときに、○○ちゃんのパパやママはどうしているか、などという話題から、助けに行けたりする訳で、昔の近所付き合いというのができる環境になったとも言える。実際私の住んでいる16世帯のマンションでさえ、数人声もかけないような住人がとうとう出てきてしまった。全員と仲良くしなくてもいいのだが、やはりマンションの住民は誰が住んでいてどんな顔をしているか位は知っていた方がよいだろう。
由はそんな犬仲間たちと、年に数回飲みに行ったり、旅行に出たりする。私はそれを歓迎し、その日は私は自炊して家で帰りをくーと待つのだった。
今日もそんな夜。
写真は由がまだバイクツーリストだった頃の1枚。岐阜のカクレハ高原で数日テントを張り、雨の中神戸に帰る朝。
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4 Responses to “由の東京物語”

  1. かこり より:

    犬を飼うと人との繋がりができる、良く分かります!
    私も近所の交流がないところで生まれ育ち、挨拶をかわす人はマンション内でだけ、立ち話をする(したことがある)相手なんて一人もいませんでした。
    それが普通だと思っていましたが、いまではそんなの寂しいです。
    近所にたくさんの知り合い、友達がいるのってとても楽しいものですね。
    きっと災害時なんかは心強いだろうなあと思います。

  2. 優紀 より:

    よんきちさんの、由さんへの愛情を感じました。^^*

  3. 私も子育て通して地域の人とのつきあいが出来たクチ。
    同じアパートでも顔も良く知らないという事は、私のまわりでもあるんだけど
    自分も、もし大人だけの世帯だったら、近所の人とのつきあいって
    ほんと少なくなってしまっていると思う。
    ワンコを飼って育てたり、子育てしたりってことは
    単にその事象だけにクローズしない大切な意味がある気がしました。

  4. よんきち より:

    コメントありがとうございます。返信が遅れまして申し訳ありませんでした。m(__)m
    かこりさん
    犬を飼うなんて私も思ってもみなかったんですが、くーがやってきて本当に学ばせて頂きました。飼ってみないとわからない事は確かにある訳で…。海外の犬先進国のように、もっと社会の中に犬の存在を認めるような、法や環境、文化に日本も成長して欲しいと思います。人の生活にどれだけ素晴らしい影響を与えるかという事は、もっと研究されて認められるべき事じゃないかとさえ思います。
    ただ、心ない飼い主の人や自己中な人がいるのは確かですよね。それは犬に限らずどんな所にも人が集まる所には少なからずいるものです。それが誇張される事自体が、嘆かわしい事です。
    災害はない事に越した事はないですが、人と人を繋ぐネットワークに、犬が大きく関与しているというのは現実なので、いざという時はきっとそれが証明される事になると思います。
    yueさん
    最近活発に活動されていますね。たまに覗かせて頂いています。(^-^)
    やっぱり人と人を繋ぐものは大きなものを生みますよね。私も親しい友人や由のようなパートナーとは旅で出会いました。旅は行ったことのない所に行ったり、景色をみたりするだけでなく、同じ志を持ってその地に向かう人との出会いという、とても大きな繋がりがあるという事を感じたのは、本格的に長距離の旅をはじめてからでした。
    由の愛情というか、やっぱりパートナーとしてお互いを尊敬し合えないと長続きしないんじゃないかなと思います。yueさんとTORAさんも、そういう関係ですよね。(^-^)自分に持っていない、自分に与えてくれるものなど、そういうものだと思っています。
    とうまくごまかしたりして。(^_^;今日も朝からおかゆを作ってやりました。
    じんじんさん
    そうだよね、前もそんな話をしたっけ。犬もすっかり自分の子供みたいなもの。家族でいつも一緒って感じです。違うのは犬は行ける所が制限されていたり、親元から離れて行ったりはしないという事ですよね。(^_^;
    我が家には子供はいませんが、くーがいるおかげで本当に色々な事を学んだり、得られたり、喜んでいる顔をみるだけで私も顔がほころんでしまいます。(^-^)
    お互い旅に出る回数は減ったけど、またいつでも行けるしね。ずっと続ける事でよい事と悪い事があるように、私は今バイクに乗れなくても、降りたつもりはまったくありません。駆け抜ける自分の匂いを感じるバイク乗りをみると血が騒ぎますし、またいつでも乗れる訳ですから。今はくーとできる事をしっかりやりたいと思います。きっとあと3年、思いっきりドッグスポーツができるかできないか、という制限がつきますから。(^-^)

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