時には地を這うように、時にはささやくように
待ち伏せ
最近仕事の関係で朝も早いが帰りも遅くなりつつあるが、くーは待ってくれている。何時間待っているのだろうか。由に聴くと陽がかげって窓際に来られるようになってから、真っ暗になっても外をじっと眺めているという。
帰ってくると、階段の照明に浮かびあがるシルエットのくーが、迎えてくれる。私を確認すると首がにゅっと伸びるのがわかる。下を覗き込むようなしぐさをしたあと、じわりじわりと立ち上がるのがわかる。
時間的に1時間どころか2時間、3時間待つ事もあるそうだ。くーはそれだけ待ちかねてくれているというのが嬉しい。
帰ってきて玄関を開けると、短い足でぴょんと立ち上がり、おかえりと言ってくれる。よしよしと撫でて、ただいま、というと、笑顔が輝く。
写真は由がでかけた時に私が撮影した時のもの。やっぱりどちらかがいないと気になるらしい。
突然ぐっと涼しくなった週末、快適すぎて嬉しい時間。
暑いと本当に何もできなくなる。昔はこんな暑さの中でもでかけていたのだろうか。バイクで海に走った夏も暑かったし、森へツーリングにでかけた夏も暑かったが、これほどだっただろうか。思い出せない。
夏になると北海道を旅していた頃、それでもたかが２週間弱。それがあったからこそ堪えられたというのもあるのかもしれないが、今思うと考えられないほどしんどい。歳のせいなのか、それともやはり気温があがっているせいなのか。
そんな私にもほっとする週末。そういえば、15年前の今日は、海の日だった。
その日は私が北海道の東の丘で結婚式を挙げた日でもある。あの日はいつも雨や霧や風ばかりのあの丘が、妙に晴天が続き暑かったのを思い出す。
もう15年。やっと15年。いや、もう15年だろう。人生もう1/3をすぎた頃かもしれない今、先の事を考えても、昔の事を思い出しても、毎日を大事に生きたいと思う。
写真は中庭の温度計。20度を指している。
本格的に暑い日々が続く。とうとう梅雨明け宣言も出た。これから２カ月は暑さとの戦いであり、ガマンが続く。
いかに電気を使わず、体調を崩さないように暮らす事がテーマにもなる。ただこの家に越してきてから、あのコンクリートに囲まれたマンションのように、熱を帯びると夜も暑いままとか、通気性が悪い構造体とか、土が一切ないアスファルトに囲まれて夜も気温がさがらないという空間ではなく、朝晩は比較的涼しく快適に暮らせるようになた。
断熱がしっかりしている家は、1Fの土間のひんやり度を確保しつつ、ちゃんと夏と冬の外界との温度差を確保してくれる。ただそのためにも、夏のエアコンは必要最小限にしたい所だ。
いきなり猛暑日になったこの連休、1Fで暮らしたのだが、くーはやはり暑かったようだ。昨年の猛暑日のように、もっとも涼しい場所で最も涼しく感じる格好になっていた。
そしてこのような暑いさなかに、私は生まれたようだ。今日が私の誕生日。年齢はもう自分でも驚くぐらいの数字になってしまい、私の人生も2/3あたり。先行きが見えてきたというのがちょっと感じられて驚く休日だった。
写真は涼しさを求めた姿のくー。妙な格好だが、どうもこれが一番マシなようだ。
