丘に吹く風

時には地を這うように、時にはささやくように

長いトンネル

yonkichi, · カテゴリー: あれこれ

歳をとった、なんていうと、お叱りを受けると思われる知り合いは多かったりする。50代でも熱いライディングをする人が、大勢知り合いにいるからだ。親しくしている一回り上の世代の方は、殆どがアウトライダー・パティオがきっかけで知り合った人なのだが、目が覚めるような熱さなのは間違いない。
なんだか30代中盤を越えてどっと疲れが出、日々の仕事だけで何だかいっぱいいっぱいな生活をずっとしているような気がする。そんな中でも海外へのバックパックの旅をしたり、国内ツーリングをしたり、くーがやってきたりした訳なのだが、逆にそういう事がなければどうなっていたのか分からない。
はたからみればそんなに過負荷な日々ではないのだが、もう何年も気分的に圧力を感じ続けている。いくら頑張っても実らない成果、実績をあげても結局目立つものや上に受けのよいものが優先される矛盾だらけの仕事場に嫌気がさしているというが大きな原因だと思っている。じゃあ辞めればいいじゃないか、という事は簡単だ。私にも守らなければならない生活がある。簡単にはいかない。
とはいえ、このままでは潰れてしまう。したい事は沢山あっても手をつけられない。そう、遊びやプライベートについても同じなのだからやっかいだ。自分が自分でなくなっていくような気がしている。そんな中で、予定していた北海道ツーリングの準備をして出かける直前で、体調不良が原因でキャンセルした事があった。その反動は自分でも思っていた以上にきつかった。
やっぱり自分にとって毎夏の旅や、ささやかな開陽台の旅はどれだけエネルギーになっていたのかがよく分かる出来事だった。丘にあがれない夏。それまで15年以上続けてきた事の消滅というのは、ますます日々の心の病気を重くさせるには充分な出来事だったのだ。
20代の頃は、夏に北海道を走る事だけで、1年もった。仕事についてもがむしゃらに損得なしで取り組めた。2~3日の徹夜や土日出勤なんか普通で、残業時間も80時間を切る事は入社後からずっとなかった。20代の最後に記録を更新し、160時間残業が3か月続き、それが原因で過労で肺炎。1か月以上休み、その後も体調は思わしくなく復調する事はなかった。
30代に入ってから、段々と仕事場での矛盾が表面化、というか気がついてしまい、いかに理不尽な職場なのか、もう自分を誤魔化す事ができなくなってしまった。その中でどう仕事をしていくかで、激しく落ち込んでしまう。一度崩した体調は戻る事なく、無理がきかなくなってしまう。持病の喘息が悪化し、風邪をひけばすぐに肺炎を併発し、既に5回肺炎をおこしているほどだ。この年齢で真面目に仕事に取り組んだおかげで、どれだけ取り返しのつかない事になってしまったのか。
このままでは終わらない、という気持ちで、今はその機会を待っている。日々勉強なのはこの職業に限らず人間必要な姿勢なはず。しっかりと今吸収すべき事を吸収し、身にしていかなければならない。ただこのプレッシャーに自分から飛び込んで自滅しないように、気をつけようと思っている。
写真は20代中盤、最も仕事にも旅にも積極的に悩みまず取り組めた時だ。場所は太平洋シーサイドラインの霧多布近く。しかし懐かしがっているだけではどうしようもない。50代でも積極的に働き、遊び、走っている人を目指し、私もこの長く暗く細いトンネルを抜けないとならない。
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流氷が来ている

yonkichi, · カテゴリー: あれこれ

らしい。この季節では記録的との事だ。なんと今日、宗谷岬東方約50km沖にだ。この時期には珍しいどころか、5月に流氷がこれほどの規模で南下するのは、札幌管区気象台で1970年代に始まった衛星による観測以来初めてだそうだ。稚内地方気象台では、1946年から流氷の観測を行っているようだが、5月に流氷がこれほどの規模で南下するのは珍しく、流石に異常気象にもほどがあるようだ。
普通流氷というものは、12月に入ってからシベリアの沿岸、主にアムール川河口で生まれ、約1か月から1か月半かけて北海道の沿岸に南下する。2月に入るとオホーツク沿岸も凍り、流氷に港が閉ざされる事もあるほどだ。流氷の面積は、ピークの2月末から3月中旬頃に、北海道の約15倍の広さにもなる。
例年この時期の流氷は、宗谷岬から300kmほど北にあるサハリンより北にあるようなのだが、強い風に押されて宗谷岬沖まで南下してしまったようだ。12日には宗谷岬に訪れた観光客が目を疑うように眺めていたことだろう。
沖縄の子供たちは雪をみたことがない子が多いのだが、同じ日本でこれだけ特徴のある気象現象はないかもしれない。海が一面氷に包まれる…考えられないだろう。春が近づいてきているはずなのに、ここ数日は極端に寒さが戻ってしまっている。
例年流氷は2月に見に行っていた。テントを張りに行っていた事もある。これも前に書いたが、相当装備をしっかり準備していった事もあり、辛いとか寒くてどうしようもないという事もなく、感想としては面白い経験をさせて貰ったと思っている。機会があればまたやってみたいが、そういう余裕のある旅ができるような暮らしができないと今は難しいかもしれない。
写真はそのテントを張った浜小清水のコロニー。分かりにくいが、小屋の先はオホーツクで、流氷がびっしりと広がっている。テントを張っているのはみんな知り合いで、食事は右下にかすかにみえる、円形の壁に包まれたなんちゃってイグルー。これにブルーシートの天井を張り、横の雪のブロックで風をふせぎ、中に5~6人入る事ができるようになっている。
どこかで見た写真なのだが、ここはフレトイ展望台に登る坂からのアングルが多いので、同じになってしまう。
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北は冬、南は初夏

yonkichi, · カテゴリー: あれこれ

先程紋別で大雪が降っている映像が映っていた。GWの頃までは、開陽台周辺にも雪が降る事はめずらしくないだろう。しかし明らかに春はすぐそこまで来ている。今降っている雪は春の雪だ。
沖縄もGWに入ってすぐ、梅雨入りしたらしい。これも毎年のパターンでほぼ同じ時期だ。丁度湿度の高い気候の中、八重山を旅していたのでこれもよくわかる。米原キャンプ場の冷水シャワーが寒いと感じられる日も少なくなかった。
日本は細長い。このように気候の差があって、狭い国土を季節が走り抜けていく。島国ニッポン、ある意味いろいろな季節を感じられ、狭いといいつつ誰もがちょっとやる気を出せば日本一周だってたやすい国土。これは旅するにはとても理想的なのではないかと思ったりする。
島国という事で、船や空路を使わなければ一周もできない訳だが、それがまたひとつひとつ足跡を残していっているようで嬉しい。私の場合は最初に行ったロングツーリングは四国一周だったが、ある意味章立てしているような旅ができる風土でもある訳だ。
実はこのGW明けから、冬服から夏服に変えた。連休前はコーデュロイのパンツかチノパンに、ツイードかウールのジャケットを着ていたが、とうとう昨日からジャケットを着るのをやめた。チノパンにオックスフォードのボタンダウン、そしてネクタイという、正直出勤する朝6時すぎでは少し肌寒いが、逆に気持ちいい位の気候の中、職場で最初にジャケットを着ない奴となった。これから暑くなると、半袖になったりするが、基本的に秋まではこんな恰好だ。
片や紋別では大雪。北海道の雪はなかなかすごい。人の命さえ簡単に奪えるほどのパワーを持っている。写真は2月にレンタカーで走りまくった時、屈斜路湖畔でふと結氷した湖面に降りてみたくなった時のシーン。リアはすっかり巻き上げた雪でコーティングされ、ウィンカーもテールランプもまったく見えていない。
そろそろ山菜のシーズンだろう。北海道はこれから本格的な旅のシーズンとなる。
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